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ダニエル
2016/10/03

洋家具発祥の地:横浜(株)ダニエルで横浜クラシック家具の熟練職人の伝統技に触れる 「伊勢原工房編」

ダニエルブログ

日本の洋家具発祥の地:横浜元町

横浜で始まった日本おける洋家具づくり。
明治維新の開国後、多くの外国人が日本にやってきました。その多くが横浜の港に訪れるのです。
当初彼らは船の中で生活をしていました。ただ、滞在期間が長くなるにつれてこの東洋の島国で生活の基盤を作ろうとする者達が現れます。
明治政府は、横浜の今の関内地区に居留地を設けました。
ところが、彼らの生活様式合う家や家財道具が当時の日本にはありませんでした。そこで、船づくりの職人や馬具鞍作りの職人達に、自分達が持ち込んだ西洋家具や西洋の調度品を見せ、見様見真似に作らたり、修復させることでその製造技術を手ほどきしました。
こうして生まれたのが家具が、横浜クラシック家具です。下の錦絵は、当時の家具作りの様子を表現しています。
船づくりに使用する道具を用いて椅子を製造している様子です。

その伝統を正統に受け継ぐダニエルの職人達

元町周辺には外国人向けの家具を製造する職人達が多くいました。ところが、関東大震災や戦災によってその多くが消失し、復興の過程で家具製造業から商売を替えたり、職人にならずにモノづくりから離れていく就業者達が多くいました。
そこで、ダニエルの創業者咲寿武道と三光家具の富沢市五郎氏により横浜家具の継承と技術者の育成の運動が起こります。
1950年咲寿武道は神奈川県需品家具工業組合理事長に就任。1972年。当時残っていた横浜家具製造業者や個人親方でやっていた家具職人達を集めて「横浜クラシック家具協業組合」を設立し、横浜家具の伝統技術と職人の育成を進めます。
後に、その製造部門が株式会社ダニエルの創業へつながるのです。

受け継がれた伝統技術を見る。横浜クラシック家具「ダニエル」の工場見学

実際に、ダニエルの職人達が伝統の横浜クラシック家具・横浜家具の職人技を用いて家具製造している現場を見ることができます。
ダニエルの伊勢原工房では、家具製造の一連の工程がご覧いただけます。

木を自分達で乾燥

ダニエル家具の主材は北海道の樺桜(かばざくら)です。伐採後、現地で自然乾燥の後に製材され神奈川県伊勢原市にあるダニエル伊勢原工場内に輸送されます。
運ばれた時の含水率約25%。それを半年以上かけて20%を切るまで自然乾燥させます。
その乾燥室で強制的に乾燥をかけます。


カラカラに乾いた木材は含水率1%-2%までに乾燥された状態になります。勿論、このままでは家具になる材料になりません。
シーズニングと呼ばれる木を安定させる小屋に入れて、空気中の水分を補うこと半年以上。徐々に水分を含み7%-8%ぐらいの含水率になると、木がしっかりとした乾燥状態になり、安定します。
伐採されてから最低でも2年以上かけて、ようやく家具の材料としての木材になるのです。関東エリアでここまでの工程をしているところはまず皆無と思われます。通常は現地で乾燥機で乾燥させた乾燥材を購入し、入荷した翌日から工場内での製造作業に入るのが一般的です。
ダニエルの家具作りは、まずこの材料のこだわりから始まります。

職人の命 道具


横浜クラシック家具づくりの特徴の一つは鉋です。
明治維新間もない日本では、洋家具を製造するための道具などもちろんありませんでした。
そこで職人達は自分達の道具(大工は大工道具・馬具鞍は鞍造りの道具など)を用いて、洋家具の製造にあたります。
また、海外ではすでに家具作り用の機械も使われていました。そうした道具が無い横浜の職人達は、鉋を用いて椅子のフレームやネコ脚、箱モノ家具など、木を削りながら西洋のデザイン性のある曲線家具を製作していったのです。
ですから、ダニエルの職人達は多くの鉋を多用して家具作りをしています。
その一部を実際にご覧いただけます。 またその道具を用いた鉋削りの技ももちろん、目の前でご覧いただけます。

挽物職人が作るテーブルの脚や椅子の脚

ダニエルが誇る数多い熟練職人の一人。立原氏。挽物の職人として40数年ダニエルで働いています。
木と対話しながら、手の指紋が無くなるぐらい木を撫でながら、ひとつひとつ、一本一本、挽いていきます。


ホゾ組み、組み立て加工もすごい

ダニエルの家具は全てホゾ組による構造で組み上げられていきます。
緻密な木材にホゾとホゾ穴を掘り込、その構造部を接合していきます。木は常に生きているため、その具合は熟練職人の勘と、今までの経験がいかされる作業です。

家具の出来栄えの全ては塗装と言われるほど

英語で家具の塗装を「Finish」と言います。 これは、家具作りの工程において集約が塗装にあることからとも言われています。
ダニエルの家具の塗装は水溶性のラッカー塗装です。木の木目に少しづつ染み込むように塗り重ねて、艶のあるダニエルカラーに仕上げていきます。
その出来栄えは完成した時が終わりではありません。使い込んでいくほどに、経年変化し濃く飴色に輝きを放ちます。
17工程に及ぶ塗装作業は、他にはまねすることができない職人技、芸術美があります。

ここでしか見ることができない素材や、職人技

長い年月の経験で培われた家具作りの心と技、そして他では見ることが少なくなった道具や素材がダニエル伊勢原工場にはあります。

刃型の数やそれで製作されるあらゆる家具の面。色々なパーツに転用することができます。
家具だけでなく住宅建材としての需要もあります。

プロから一般の方までどのなたでも楽しめます

インテリアコーディネーターや設計士、家具販売の関係者から一般方まで、年間200名近い方々が工房に来社いただいています。
毎回製作しているモノも違うために、何度となく訪れるリピーターの方もいらっしゃるダニエル工房見学会。

1)横浜工房「椅子張りと家具の病院」をメインにした工場見学 「ダニエル工場・横浜工房編へはこちら」
2)伊勢原工房「木の天然乾燥から木の木取、組み立て、塗装、本物の家具作り」をメインにした工場見学

上記2つの工房でそれぞれ異なる内容をご覧いただけます。

また、各百貨店やダニエルショールームなどでも出張実演を開催。 
定期的に開催される工房見学会と合わせて、熟練職人の技をご覧いただけます。

詳しくは(株)ダニエルのホームページ お知らせ等をご覧ください。

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